尾沼郷(読み)おぬごう

日本歴史地名大系 「尾沼郷」の解説

尾沼郷
おぬごう

和名抄」諸本に「乎奴」の訓がある。郷域については従来から不明とされており、明らかにしがたい。平城宮跡から木簡四点(一)「備前国(郡カ)(奴カ)郷年料醤五斗」、(二)「(表)備前国邑久郡尾奴郷年料醤」「(裏)五年二月十九日 小足」、(三)「(表)備前国邑久郡尾(奴カ)郷紫□□□醤」「(裏)五斗 五年二月十九日」、(四)「(表)邑久郡尾沼郷□部宮」「(裏)調塩三斗」が出土している。(一)(二)(三)は同一人の筆になることが指摘されており、年紀は出土層位から天平勝宝五年(七五三)か天平宝字五年(七六一)とみられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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