層状マンガン鉱床(読み)そうじょうマンガンこうしょう(その他表記)bedded manganese deposit

改訂新版 世界大百科事典 「層状マンガン鉱床」の意味・わかりやすい解説

層状マンガン鉱床 (そうじょうマンガンこうしょう)
bedded manganese deposit

層状をなして産する堆積性のマンガン鉱床で,マンガンの主要供給源。生成時代は先カンブリア時代から第四紀にわたる。主要産出国と世界の総産出量に対する割合(1985)は,旧ソ連(32%),南ア(17%),ガボン(12%),ブラジル(12%)で,いずれも層状マンガン鉱床を採掘している。埋蔵量は南アが最大で,世界の53%を占める。ソ連の代表的鉱床は黒海沿岸のニコポリ(現ウクライナ領)で,砂岩を主とする漸新世の浅海堆積物中に産する。南ア,ガボン,ブラジルの鉱床はいずれも先カンブリア時代の縞状鉄鉱層に伴う。日本では古生代末~中生代初めの地向斜堆積物中の鉱床が重要であるが,世界的にみれば鉱床の規模は小さい。主要鉱床は,野田玉川(岩手県),加蘇(栃木県),浜横川(長野県)など。成因は,陸上風化,火山噴気などで海中に供給されたマンガンが,化学沈殿物として堆積したものとされている。
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