ニコポリ(読み)にこぽり(英語表記)Нiкополь/Nikopol'

デジタル大辞泉 「ニコポリ」の意味・読み・例文・類語

ニコポリ(Nikopol'/Нікополь)

ウクライナ中南部、ドニプロペトロウシク州の都市ドニプロ川のカホフカ貯水池の北岸に位置する。19世紀末にマンガン鉱脈が発見され、鉱工業都市として発展。旧称ニキチノ。

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改訂新版 世界大百科事典 「ニコポリ」の意味・わかりやすい解説

ニコポリ
Nikopol'

ウクライナ南部,ドニエプロペトロフスク州ニコポリ地区にある鉱工業都市。ドニエプル川の巨大な人工貯水池カホフカの北岸に面する。人口13万3828(2005)。古くからクリミア半島北方を結ぶ交易路がこの地を通っていたが,16世紀にドニエプル川の渡し場がつくられ,17世紀初めには集落ニキチノNikitinoが登場した。この村が1782年ニコポリと改名された。マンガン鉱脈が1874年に発見され,86年から本格的採掘と工業化が始まり,鉱工業都市として発展していった。市の周辺および東部にかけて幅20km,長さ250km,層厚2~5mのマンガン鉱床があり,推定埋蔵量は23億t以上。マンガン鉱の精錬を主産業とし,機械製作,製鋼,食料品工業なども行われている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニコポリ」の意味・わかりやすい解説

ニコポリ
にこぽり
Нiкополь/Nikopol'

ウクライナ南部の都市。1782年までニキーチノНикитино/Nikitinoとよばれた。人口13万6000(2001)、11万4156(2018推計)。カホウカ貯水池北岸に臨み、ザポリージャ―クリビー・リフを結ぶ鉄道に沿う。同国最大級のマンガンの産地。「南部鋼管工場」をはじめ、製鉄、フェロアロイ合金鉄)、機械、クレーン組立てなどの工場があり、郷土館もある。マンガン鉱床はニコポリ付近およびその東方のマルガネツ市付近の地下に二分されて賦存する。深さは15~80メートル程度、マンガン含有率は20~35%、含マンガン鉱層の厚さは数センチメートルから6メートル、平均2.3メートル程度である。マンガン採取は1886年から開始された。

渡辺一夫

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