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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…オオサソリともいう。節足動物広翼目Eurypteridaの化石動物で,体は長く,外皮はキチン質よりなる。頭胸部(前体)はかなり大きく,上面は背甲でおおわれ,各1対の単眼と複眼がある。腹側には6対の肢があり,第1肢は口の前にあり鋏肢(きようし)をなす。第2肢が捕獲肢をなすものもあるが,多くのものは第2~6肢が歩脚で,第6肢が最も大きく,遊泳や砂泥を掘るのに適するものが多い。腹部は後ろに細くなる12の体節よりなり,7節の前腹部(中体)と5節の後腹部(後体)にわかれる。…
…全長3cmに満たない小型のものから,アフリカのダイオウサソリのように17.5cmに達するものまである。
[地球上への出現]
今から2億~5億年前の古生代には,広翼類(オオサソリ類)という体長が1~3mもあるサソリに似た動物が海中に生息していた。これは二畳紀に絶滅してしまったが,現在のサソリはこの類と共通の祖先をもつものらしく,シルル紀(3億~4億年前)のころに小型化して陸上生活に移った。…
…【武田 正倫】
【化石と系統】
もっとも古い節足動物化石は,約7億年前の先カンブリア時代末期(あるいは始カンブリア紀Eocambrianと呼ばれることもある)からすでに知られているが,キチン質や石灰質など硬組織をもつようになったのは,約6億年前のカンブリア紀初期からであり,三葉虫類や三葉形類が代表的である。古生代には,三葉虫類をはじめ,やはり絶滅節足動物である広翼類Eurypteridaや古型貝形虫類であるレペルディシア類Leperditiidaやパレオコパ類Palaeocopaなどが全盛をきわめ,多くの示準化石を輩出している。広翼類はシルル紀からデボン紀にかけておおいに栄え,体長2mを超えるものも出て史上最大の節足動物になった。…
※「広翼類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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