彼なり(読み)あれなり

精選版 日本国語大辞典 「彼なり」の意味・読み・例文・類語

あれ‐なり【彼なり】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「なり」はそのままの意。副詞的にも用いる )
  2. 物事状態がかつてのままで変わらないこと。あのまま。
    1. [初出の実例]「青木さんは〈略〉あれなり人をお探しにならうともなさらないやうである」(出典:桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉一七)
  3. 相応であること。
    1. [初出の実例]「それから野々宮の妹ね。あれはまた、あれなりに露悪家だから面白い」(出典:三四郎(1908)〈夏目漱石〉七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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