悌(漢字)

普及版 字通 「悌(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] テイ
[字訓] すなお・やすらか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は弟(てい)。弟に弟順の意がある。〔説文新附〕十下に「兄弟に善きなり」とあり、よく兄につかえることをいう。古くは弟を悌の義に用い、〔詩、大雅、旱麓〕「豈弟(がいてい)の君子」は悌の意。悌は漢碑に至ってみえる。

[訓義]
1. すなお、したがう。
2. やすらか、たのしむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕悌 ヤスシ・シタガフ・イカル・ウレフ 〔字鏡〕悌 ツキヤスシ 〔字鏡集〕悌 イカル・ヨロコブ・ウレフ・シタガフ・ヤスシ

[語系]
悌・弟dyeiは同声。〔論語、学而〕「其の人と爲りや孝弟」、〔子、脩身〕「端愨(たんかく)順弟」など、古くは弟をその義に用いた。漢碑には「悌」の字が数見している。

[熟語]
悌順悌弟悌睦悌友
[下接語]
豈悌・悌・謹悌・孝悌・仁悌・長悌・不悌・友悌・和悌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報