普及版 字通 「惓」の読み・字形・画数・意味
惓
11画
[字訓] もだえる・うむ・ねんごろ
[字形] 形声
声符は卷(巻)(けん)。卷は巻曲。身をかがめる状態をいう。〔玉〕に「悶ゆるなり」とあり、が身の労をいうのに対して、惓は心の鬱屈することをいう。また懇誠の意がある。
[訓義]
1. もだえる。
2. うむ、つかれる。
3. つつしむ、ねんごろ。
4. はげしい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕惓 タユム・ナヤマス・カガマル・イトナム・イタハル・モノウウス・ウム
[語系]
惓・卷・(拳)giuanは同声。惓惓はと同じくつつしみ勤める意があり、声義が近い。また、款khuan、懇khn、悃khunも声義近く、字義の因るところは異なるが、もと一系をなす語である。
[熟語]
惓惓▶・惓懇▶・惓切▶・惓念▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報