(読み)けつ

普及版 字通 「抉」の読み・字形・画数・意味


7画

[字音] ケツ・エツ
[字訓] えぐる・ほる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は夬(けつ)。夬はもとに作り、玉(ぎよくけつ)のような刃器をもつ形。篆文はその形に従う。〔説文〕十二上に「挑(ゑぐ)るなり」とあり、ほりとるようにすること。〔史記、伍子胥伝〕に「吾が眼を抉つての東門にけよ」とみえる。

[訓義]
1. えぐる、ほる、ほりとる、うがつ。
2. あばく、とり出す。
3. ゆがけ。右手巨指につける。

[古辞書の訓]
立〕抉 クジル・ウガツ・ヌク・タバヌ・タスク・ナゲウツ・ヤブル

[語系]
抉の本音は「於の反」iuatであるが、別に決・kiuatの音もあり、缺(欠)・闕khiuatと声義が近い。(えつ)は〔説文〕七下に「(うが)つなり」とあり、抉の本音と同じ。

[熟語]
抉奥抉開抉眼抉示抉耳抉拾抉択抉摘抉剔抉発抉微抉面抉目
[下接語]
鉤抉・捜抉・探抉・剔抉・摘抉・排抉

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【玉器】より

…この時期には革バンドの留金が男性のおしゃれのポイントの一つであったが,それを玉で作ったものも多い。また弓を引くときに親指にはめて弦を引っ掛ける道具である抉(けつ)を玉製の装身具にしたものが現れる。紐の結び目を解く道具である觽(けい)の玉製品は前2千年紀からある。…

※「抉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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