精選版 日本国語大辞典 「掻垂」の意味・読み・例文・類語
かき‐た・る【掻垂】
[1] 〘自ラ四〙 (「かき」は接頭語) たれる。下がる。
[2] 〘自ラ下二〙 (「かき」は接頭語) 雨雲などが垂れ下がって暗くなる。また、雨や雪などが激しく降る。絶え間なく降る。
※大鏡(12C前)五「五月しもつやみに、さみだれもすぎて、いとおどろおどろしくかきたれ雨のふる夜」
[3] 〘他ラ下二〙 くしけずって髪を垂らす。
※万葉(8C後)一六・三七九一「か黒し髪を ま櫛もち ここに蚊寸垂(かきたれ)」
[補注](三)の万葉例は「かきたり」と読んで四段とする説もある。
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