普及版 字通 「揣」の読み・字形・画数・意味
揣
12画
[字訓] はかる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(し)。は長髪の巫女が端坐する形であろうと思われ、そのような巫祝によってことを予測することを揣という。〔説文〕十二上に「量るなり。高さを度(はか)るを揣と曰ふ」とするが、試みる意があり、予量の意に用いる。揣摩して臆測することをいう。〔説文〕にまた「一に曰く、之れを捶(う)つなり」とあり、〔玄応音義〕に、北人は揣(た)、南人は揣(すい)の音でよむという。
[訓義]
1. はかる、おしはかる、こころみる。
2. さぐる、他の意をおしはかる、ためす。
3. 考える、定める。
4. おさむ、のぞく、とる。
5. 捶・と通じ、うつ、うごかす。
6. 摶(たん)と通じ、たたく、まろめる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕揣 ニギル・マロガス・ハカリ・ハカル・マコト・ウゴク・ヲサム 〔字鏡集〕揣 ヲサム・ハカル・ニギル・ノゾク・トル・マロガス・ココロミル・ワタル・ウゴク・コマカ・マコト
[語系]
揣tshiuaiと捶・tjiuaiは声近く、また椎・diui、toaiもみな力を加えて撃つ意がある。
[熟語]
揣丸▶・揣疑▶・揣合▶・揣骨▶・揣挫▶・揣策▶・揣事▶・揣情▶・揣切▶・揣説▶・揣占▶・揣測▶・揣度▶・揣知▶・揣分▶・揣▶・揣摩▶・揣与▶・揣料▶・揣量▶・揣練▶・揣食▶
[下接語]
陰揣・往揣・究揣・研揣・磨揣
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報