岩石学辞典 「放出物」の解説 放出物 火口から放出された火山砕屑物の一般的な名称で,様々なものが含まれる.(1) 同源(cognate)または本質同源(essential cognate)は,新鮮なマグマまたは熔岩が爆発で分解したものである.ウォルフはjuvenile authigenousといい,ラクロアは噴出して白熱しているものをneogene,噴出してすでに冷却したものをmetageneといった.(2) 類質同源(accessory cognate)は,同じ火山活動の古い熔岩や火山砕屑物をいう.ウォルフのresurgent authigenousに,ラクロアのpaleogeneに相当する.(3) 深成同源(plutonic cognate)は,成因的に関係があると考えられる熔岩が深部で結晶作用を行ない粗粒の岩石となったものである.ワシントンのsubvolcanic,ラクロアのhomeogeneと同じ意味である.(4) 外来(accidental)は,形成された火口を通って既存の母岩がでてきたものをいう.ウォルフのallothigenousに,ラクロアのenalogeneに相当する.(Johnston-Lavis : 1885-1886, Wolff : 1914, Lacroix : 1931, Tyrrell : 1931, Washington : 1927, Blyth : 1940] 放出物 →噴気 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報