日本回国碑(読み)にほんかいこくひ

日本歴史地名大系 「日本回国碑」の解説

日本回国碑
にほんかいこくひ

[現在地名]上浦町井ノ口

井ノ口の里いのくちのさとからさかりへ越す峠の登り口に三基の碑がある。一つは天保九年(一八三八)二月建立の藤井園十郎、一つは文化九年(一八一二)七月建立の弟好蔵、それぞれの日本回国記念碑で、いま一つは園十郎の子此蔵が嘉永七年(一八五四)に建立した、中臣祓五〇〇巻、普門品千巻発願成就の印施供養塔である。「藤井此蔵一生記」には、好蔵は文化六年正月日本回国に出発、同八年暮帰国とあり、園十郎については同書に天保四年「二月、父其重郎六拾一歳、母きく女五十一歳にて日本回国に罷出られ候」、天保八年「正月廿九日、両親帰国被致候、修行中凡四十二月二十二日、納経数七百三十六ケ所也」、天保九年「春二月九日両親志願成就致供養塔建立相済候」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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