大三島(読み)オオミシマ

デジタル大辞泉 「大三島」の意味・読み・例文・類語

おおみ‐しま〔おほみ‐〕【大三島】

瀬戸内海にある芸予諸島最大の島。愛媛県今治市に属する。ミカン栽培が盛ん。宮浦大山祇おおやまつみ神社がある。瀬戸内しまなみ海道が通る。面積63.8平方キロメートル。

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精選版 日本国語大辞典 「大三島」の意味・読み・例文・類語

おおみ‐しまおほみ‥【大三島】

  1. 瀬戸内海にある芸予諸島で最大の島。愛媛県今治市に属する。ミカンの栽培が盛ん。宮浦に大山祇(おおやまつみ)神社がある。

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日本歴史地名大系 「大三島」の解説

大三島
おおみしま

今治いまばり市の北方海上一五キロにある、芸予げいよ諸島のうちでは最大、瀬戸内海では四番目に大きい島で、古来大山祇おおやまずみ神社のある島として知られてきた。現在の行政区画では、島の西半部が大三島町、東半部が上浦かみうら町となっている。形はほぼ三角形で面積六四・五五平方キロ、周囲約七〇キロ、鳥取岬は愛媛県の最北端で、対岸の広島県三原みはら市へはわずか二・七キロの距離である。島の最高峰わしとう山は標高四三六・五メートルと近島第一の高さで展望にすぐれ瀬戸内海国立公園に指定されている。近くの安神あんじん山とともに霊峰として古くから崇拝されている。北部に二反にたん山三九四・九メートル、大滝おおたき山三一六・七メートル、南部に薬師山四三五・二メートルがある。

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百科事典マイペディア 「大三島」の意味・わかりやすい解説

大三島[町]【おおみしま】

愛媛県越智(おち)郡,大三島西半部を占める旧町。大山祇(おおやまづみ)神社の所在地として知られ,鳥居前町の宮浦が主集落。ミカンを産し,漁業も行う。本州四国連絡橋尾道〜今治ルート大三島橋が通じる。2005年1月越智郡玉川町,波方町,大西町,菊間町,吉海町,宮窪町,伯方町,上浦町,関前村朝倉村今治市へ編入。43.32km2。4261人(2003)。

大三島【おおみしま】

愛媛県越智(おち)郡の大三島町,上浦町(2町とも現・今治市)をなす芸予諸島中最大の島。面積64.58km2。最高点は鷲ヶ頭(わしがとう)山(436m)。大山祇神社の鎮座する島として知られ,戦国期には安芸周防からの侵入があった。大半丘陵地で,海岸に面して平地があり耕地化されている。しまなみ海道(本州四国連絡橋尾道・今治ルート)が通じる。
→関連項目瀬戸内海国立公園

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大三島」の意味・わかりやすい解説

大三島
おおみしま

愛媛県北部,今治市の島嶼部を構成する旧町域。芸予諸島にある大三島の西半部を占める。 1955年鏡村と宮浦村が合体して町制。 1956年岡山村と合体。 2005年今治市,大西町,上浦町,菊間町,玉川町,波方町,伯方町,宮窪町,吉海町,朝倉村,関前村と合体し今治市となる。中心集落の宮浦大山祇神社門前町。神社は鎌倉時代以後特に武士の信仰があつく,倭寇時代には海の神として栄えた。神社に奉納された甲冑類は国の重要文化財に指定されている甲冑の約7割を占めており,国宝8点を含む。ほかにも,本殿拝殿,御神像などが重要文化財に指定され,境内には国の天然記念物のクスノキ群がある。付近一帯と島の西北の鏡山付近は瀬戸内海国立公園に属する。斜面を利用してミカンが栽培される。

大三島
おおみしま

愛媛県北部,芸予諸島中最大の島で,今治市に属する。島全域が国の名勝に指定されている。最高所は鷲ヶ頭山の 436m。大半は丘陵地で,ミカンの産地大山祇神社は元国幣大社で,国宝,重要文化財に指定されている甲冑類が多いことで有名。島の一部は瀬戸内海国立公園に属する。伯方島との間の鼻栗瀬戸に,西瀬戸自動車道の大三島橋 (328m) が 1979年完成,伯方島と陸路でつながる。面積 64.53km2。人口 7831 (2000) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「大三島」の意味・わかりやすい解説

大三島 (おおみしま)

愛媛県北部,今治市の北方約15kmにあり,大山祇(おおやまづみ)神社の鎮座する島として有名。かつては越智(おち)郡大三島町と上浦町からなっていたが,2005年合併により今治市の一部となる。面積約65km2で芸予諸島中第1位,瀬戸内海でも4番目の島である。内海交通の要衝として古代から海上活動が盛んで,この地方の豪族越智氏河野氏が率いる三島水軍は中世に軍事上・交易上大きな役割を果たすが,大山祇神社はその守護神として崇敬された。花コウ岩の風化土が多く,天井川をなす河川もみられ,かんきつ類の栽培が中心産業である。島全体が名勝に指定され,鷲ヶ頭(わしがとう)山(437m)からの眺望が良い。島の西側の旧大三島町は〈オレンジと国宝の町〉とよばれ,大山祇神社には全国の武具甲冑(かつちゆう)類の国宝,重文級の約8割がある。東側の旧上浦町の井口には県指定天然記念物の小ミカンが,瀬戸の向雲寺には県指定史跡の甘藷地蔵がある。1979年5月に伯方(はかた)島との間に本州四国連絡橋今治~尾道ルートの大三島橋(支間長297mのアーチ橋)が完成した。
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大三島(旧町) (おおみしま)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大三島」の意味・わかりやすい解説

大三島(島)
おおみしま

愛媛県北部、芸予諸島中最大の島。今治(いまばり)市上浦(かみうら)町地区と同市大三島町地区からなる。周囲約59キロメートル、面積64.53平方キロメートルで、最高峰は鷲ヶ頭(わしがとう)山(436メートル)。両地区の境界は脊梁(せきりょう)山地で、これらの山地は領家(りょうけ)変成岩や細粒花崗(かこう)岩からなり急傾斜をなすが、標高100メートル以下の地帯では、花崗岩の風化でできた砂質土壌で緩傾斜となり、乾燥地形の一種であるペディメントとする説もある。傾斜地では柑橘(かんきつ)類の栽培が盛んである。大三島橋(1979年完成)が伯方(はかた)島と、多々羅(たたら)大橋(1999年完成)が生口(いくち)島と結び、それぞれ本州四国連絡橋尾道(おのみち)―今治(いまばり)ルート(西瀬戸自動車道=瀬戸内しまなみ海道、1999年5月全通)の一部をなす。人口7838(2000)。

[深石一夫]



大三島(旧町名)
おおみしま

愛媛県北部、越智郡(おちぐん)にあった旧町名(大三島町(ちょう))。現在は今治市(いまばりし)に属し、芸予諸島の大三島の西部を占める地域。旧大三島町は、1955年(昭和30)宮浦、鏡の2村が合併して町制施行。1956年岡山村を編入。2005年(平成17)上浦(かみうら)町など8町2村とともに今治市に合併。宮浦は日本総鎮守と称される大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)の門前町。神社には源頼朝(よりとも)、義経(よしつね)らが奉納した武具が多数あり、国宝・重要文化財も多い。水に乏しいが、温州(うんしゅう)ミカン、ネーブルの産地として有名。

[横山昭市]

『『大三島町誌』(1988・大三島町)』

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