日高変成岩(読み)ひだかへんせいがん

最新 地学事典 「日高変成岩」の解説

ひだかへんせいがん
日高変成岩

Hidaka metamorphic rocks

日高変成帯を構成する緑色片岩相からグラニュライト相に達する低圧高温型の変成岩類。片理面はほぼ南北走向・東傾斜で,変成岩層は西側下位,東上位の構造をなし,古第三紀~新第三紀初期に形成された火成活動帯の地殻断面がせり上がって現れたものと考えられている(小松正幸ほか,1989)。変成岩層は砂泥岩を原岩とする上部層と,苦鉄質岩を主体とし砂泥岩を挟む下部層に分けられる。砂泥質変成岩に基づく4帯の変成分帯の特徴的組合せは,Ⅰ帯;黒雲母-白雲母-菫青石(紅柱石,ざくろ石),Ⅱ帯;黒雲母-白雲母-菫青石-珪線石,Ⅲ帯;黒雲母-菫青石-ざくろ石-アルカリ長石,Ⅳ帯;菫青石-ざくろ石-アルカリ長石,ハイパーシン-菫青石-ざくろ石-アルカリ長石。Ⅳ帯の泥質片麻岩中のざくろ石には十字石,スピネル+珪線石,スピネル+菫青石が包有されることがある。Ⅳ帯の組合せは部分溶融の溶残り固相。これらの変成岩類にSタイプのトーナル岩,斑れい岩,閃緑岩が貫入している。変成岩層の下底は最下部トーナル岩,およびグラニュライトが著しくマイロナイト化された変形帯となっている。かつて,斜長石斑状変晶片麻岩と呼ばれた西側の変成岩類はこの帯のマイロナイトである。また,西側に沿って分布する変斑れい岩,角閃岩,緑色片岩は変成したオフィオライトであることがわかり,日高変成岩類に含めず,幌尻オフィオライト岩類と呼ばれている。参考文献M.Komatsu et al.(1989) Evolution of metamorphic belts, Geol. Soc. Spec. Publ.,Vol.43

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参照項目:日高変成帯

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日高変成岩」の意味・わかりやすい解説

日高変成岩
ひだかへんせいがん

北海道日高山脈を構成する変成岩類の総称。東から西へ,ホルンフェルス,黒雲母片麻岩,ミグマタイト黒雲母片岩などが配列している。これらは日高層群の変成相とみられ,狩勝峠から襟裳岬にわたる日高変成帯の中軸部を占めている。 (→日高造山運動 )  

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