晴富宿禰記(読み)はるとみすくねき

改訂新版 世界大百科事典 「晴富宿禰記」の意味・わかりやすい解説

晴富宿禰記 (はるとみすくねき)

室町時代,1446-97年(文安3-明応6)の壬生(みぶ)晴富の日記。別称《小槻晴富記》《晴富(卿)記》。小槻氏は官務家と称され,鎌倉初期に壬生家と大宮家に分かれたが,晴富は1468-72年(応仁2-文明4)官務職,小槻氏長者。伝存部分は文明10-12年,明応1-6年を中心とする13ヵ年にすぎないが,応仁の乱後の幕府政治,足利義稙と義澄の関係を知る上で貴重。図書寮叢刊《晴富宿禰記》(宮内庁書陵部編纂)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の晴富宿禰記の言及

【存在論】より

…さらにフッサールは事実学に本質学を対立させ,事実的諸学は〈形相的諸存在論eidetische Ontologien〉に理論的基礎をもつとし,〈実質的・存在論的諸学科〉は〈実質的領域〉に区分される〈実質的存在論〉ないし〈領域的存在論regionale Ontologie〉に基づき,〈形式的・存在論的諸学科〉は〈形式的領域〉による〈形式的存在論formale Ontologie〉に基づくと説いた。またN.ハルトマンは新カント学派から《認識の形而上学綱要》(1921)によって存在論の哲学者へと転換し,実在的世界の無機,有機,心,精神の4階層とそれらの範疇とを説いた。これらの新しい〈存在論〉の特質は,実在的な存在者だけでなく,観念的・理念的・意味的な存在者をも自覚的にその射程に収めた点である。…

※「晴富宿禰記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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