根継・根接(読み)ねつぎ

精選版 日本国語大辞典 「根継・根接」の意味・読み・例文・類語

ね‐つぎ【根継・根接】

〘名〙
① (━する) 無性繁殖の一方法で、植物の枝を、その木の根や、他の木の根に接ぐこと。また弱っている木に強い木の根を添接(そえつぎ)して樹勢をとりもどさせること。
※俳諧・毛吹草(1638)五「若立は朽木桜の根つぎ哉〈道二〉」
② (━する) 柱や土台などの根元の腐った部分を取り除いて、他の材料で継ぎ足すこと。
言継卿記‐永祿七年(1564)一一月二六日「薄所之東方之塀損之間、与二郎に申付根継沙汰之、罷向見舞了」
③ (━する) 跡をしっかり固めること。跡を継ぐこと。また、その人。
※浮世草子・御前義経記(1700)五「恋に根継(ネツギ)して、また逢ふまでと別れしより」
浄瑠璃・国性爺合戦(1715)一「父が討死するならば成人して若宮に、忠臣のねつぎとなれ」
④ 代わって受け継いだ物。親譲りのもの。替わりのもの。
※浄瑠璃・融大臣(1692頃)一「首の根継を用意せずはあぶなしあぶなし」
⑤ 笙の管の下部で匏(ほう)の中に挿入される部分。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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