デジタル大辞泉 「土台」の意味・読み・例文・類語
ど‐だい【土台】
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1 木造建築の骨組みの最下部にあって、柱を受け、その根本をつなぐ横材。建物の荷重を基礎に伝える。
2 建築物の最下部にあって、上の重みを支えるもの。基礎。「
3 物事の基礎。物事の根本。「信頼関係を
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[類語](
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木造建築において軸組の最下部に横架される部材で、柱はこの上に立つ。土台は、各柱ごとに集中してかかる上部荷重を等分布化して基礎に伝え、建物の不等沈下を防ぎ、かつ各柱の下端を連結してその動揺を防ぐ役目をもつ。
通常の木造建築では布(ぬの)基礎をつくり、その上に土台を横たえる。布基礎と土台は、あらかじめ基礎に碇着(ていちゃく)したアンカーボルトによって緊結する。簡単な構造では、地表に玉石を並べ、その上に土台を横たえることもあるが、地表からできるだけ高くしたほうが耐久性のうえから好ましいことはいうまでもなく、最低でも20センチメートル、できれば50センチメートル程度にあげることが望ましい。
土台に用いる材料は、柱と同寸かまたはそれよりやや太めの断面で、樹種はヒノキ、ヒバまたはクリなど耐久性のあるものとし、かつ腐朽やシロアリの害を避けるための防腐剤や防蟻(ぼうぎ)剤を塗布または浸透させておく。とくにコンクリート布基礎との接触面ではこの処理を必須(ひっす)とする。土台の隅部には同寸断面の材料で45度方向につなぎ、水平力による変形を防ぐ。このつなぎ材は燧(ひうち)土台とよばれる。土台相互の継手(つぎて)は蟻継(ありつぎ)、追掛大栓継(おっかけたいせんつぎ)など、隅部の仕口は留枘(とめほぞ)などとし、土台と柱の仕口は枘差(ほぞざし)、枘差込栓打(ほぞざしこみせんうち)など、なお必要に応じて補強鉄物(かなもの)を用いる。ただし和風真壁(しんかべ)の高級工事では鉄物の露出を嫌うので、継手と仕口だけで完全に固定を図る必要がある。
日本の木造建築は土台を用いず、柱は礎石の上に独立して立て、脚部は貫(ぬき)または長押(なげし)でつなぐのが伝統工法であったが、地震などに対しては土台を使用することが有利であることが判明し、文化財建造物などで古様を厳格に踏襲しなければならない場合を除き、現在ではすべて土台を用いることになっている。
[山田幸一]
木造建築の柱の根もとを水平につないで柱の位置を正確に決めるとともに,柱から伝えられる荷重を基礎に伝える役割を果たす構造部材。基礎まで達する柱の間にはさむ場合を割り土台,片側だけ柱の側面に差し固める場合を付け土台,すべての柱の下に通して入れる場合を丸土台ともいう。割り土台は柱下に石を据える玉石基礎に多く,丸土台はコンクリートや地覆石などの布基礎に用いられ,アンカーボルトで基礎と緊結される。建物の内部のものは間仕切り土台,外回りは側(がわ)土台という。土台は地面の湿気や外からの風雨を受けて腐りやすいので,なるべく湿気を受けない高さで,その下端に防腐剤を塗って基礎の上に据える。土台には柱と同寸,または太めの固くて腐らぬ木材(ヒノキ,クリ,ヒバなど)を用い,側土台ではさらに水分を吸いやすい木口(こぐち)をなるべく外に見せないようにするのが望ましい。
執筆者:太田 邦夫
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