普及版 字通 「殄」の読み・字形・画数・意味
殄
9画
[字訓] たえる・ほろぼす
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(しん)。〔説文〕四下に「盡くるなり」とあり、殄滅し尽くすことをいう。は発疹の象であるから、発疹を伴う悪疫によって、多く人が死没することをいう字であろう。
[訓義]
1. たえる、つきる、ほろびる、ほろぼす、しぬ。
2. やむ、やまい、いたむ。
3. 腆(てん)と通用し、よい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕殄 ホロブ・タツ・タユ・ヤム・ツクス・アヤフシ・チカシ・ホトホト・カシク・ヲハル 〔字鏡集〕殄 ツキヌ・タツ・コトコトク・ツクル・タユ・ホロブ・カシク・ホトフト・ムカシ・ヲハリ・ヤム・ツクス・アヤフシ
[語系]
殄dyn、盡(尽)dzienは声義に通ずるところがある。殄は悪疾によって多く死ぬこと、盡は器中のものを洗い尽くすことをいう。
[熟語]
殄夷▶・殄兇▶・殄除▶・殄瘁▶・殄悴▶・殄▶・殄絶▶・殄殲▶・殄墜▶・殄破▶・殄廃▶・殄敗▶・殄戮▶
[下接語]
殄・戡殄・除殄・消殄・殲殄・掃殄・勦殄・誅殄・破殄・暴殄・撲殄・凌殄
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報