精選版 日本国語大辞典 「泣不動」の意味・読み・例文・類語 なき‐ふどう【泣不動】 [ 一 ] 京都市上京区にある浄土宗の大本山、清浄華院(しょうじょうけいん)に伝わる不動明王画像の称。三井寺の僧証空が臨終近い師智興の身代わりになろうとすると、この像が血の涙を流して、さらに証空の身代わりになったという。身代わり不動。[初出の実例]「常住院の泣不動(ナキフドウ)と申は是也。御目より涙をながしたる形ちげにさやかに見へ給へりけるとぞ」(出典:発心集(1216頃か)六)[ 二 ] 謡曲。三熊野の客僧が園城寺に参詣すると、泣不動の使いの金羯羅童子(こんがらどうじ)が姿を現わして、泣不動の由来を語る。廃曲。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例