海老責・蝦責(読み)えびぜめ

精選版 日本国語大辞典 「海老責・蝦責」の意味・読み・例文・類語

えび‐ぜめ【海老責・蝦責】

〘名〙 江戸時代拷問一種罪人にあぐらをかかせ、両足首を一つに結ぶ。そして足首から首に縄を掛け、前の方へだんだんに締め寄せ、体をエビのように折り曲げるもの。実際にはあまり行なわれなかった。えび。
浮世草子・昼夜用心記(1707)四「拷問せよと、海老責(ヱビゼメ)に仰せ付られければ」
[補注]江戸時代の公的な認識としては、笞打・石抱とともに拷問にいたらぬ牢問(ろうどい)の一つとされ、笞打・石抱で自白しない者に懸けたという。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報