浸透探傷試験(読み)しんとうたんしょうしけん(その他表記)penetration test

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浸透探傷試験」の意味・わかりやすい解説

浸透探傷試験
しんとうたんしょうしけん
penetration test

非破壊検査法の一つで,肉眼では見られないような微細な表面亀裂 (きず) を検出するための試験法非磁性体にも適用できる特徴をもつ。浸透性のきわめて強い染色浸透液またはケイ光性の浸透液を,試料表面に塗布あるいは浸漬 (通常5~20分程度) し,きずに浸透させる。表面上の余分の液を水または洗浄液で取除いてから再度現像剤 (乾式,湿式が一般的で,無現像の場合もある) を薄く塗布すれば,きずに浸透していた液が逆に表面上に吸上げられるので,亀裂を浮び上がらせた状態で観測できる。方法が簡便で,確実に検出できるため,表面欠陥の検査に広く活用されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android