渥美焼(読み)あつみやき

改訂新版 世界大百科事典 「渥美焼」の意味・わかりやすい解説

渥美焼 (あつみやき)

愛知県の渥美半島において,平安時代末から鎌倉時代にかけて焼かれた中世陶器。約100群,500基近い古窯跡が知られており,半島基部と中央の芦ヶ池周辺に集中している。製品は壺,甕,擂鉢(すりばち),山茶碗を主とするが,特殊品として袈裟襷文(けさだすきもん),蓮弁文などの三筋文系陶器を焼いている。大アラコ窯跡からは三河国司藤原顕長・遠清銘の尊霊壺が出土している。また伊良湖地区に東大寺瓦窯跡群がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android