…作業そのものは単純かつ簡単であるが,港湾運送需要の波動性(需要のピークとオフピークが大きな格差で循環的に発生する)に対応して,きわめて即時的かつ集約的に実施しなければならないので,港湾運送業の供給構造は一定の体系を欠き,事業が細分化されている。1951年に制定公布され,その後改正された〈港湾運送事業法〉では,〈免許事業〉として一般港湾運送事業,船内荷役事業,はしけ運送事業,沿岸荷役事業,いかだ運送事業,検数事業,鑑定事業および検量事業の8業種が指定されており,このうちの前5業種が港湾における物的流通に直接かかわる港湾運送事業である。これらの事業者は,港湾ごとに免許を与えられた業種(複数の業種を兼業する事業者もある)に応じて,上屋,野積場,水面貯木場などの荷さばき場,はしけ,引船などの運搬具,大型荷役機械,移動式クレーン,フォークリフトなどの荷役機械等を保有して事業を営んでいる。…
※「港湾運送事業法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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