普及版 字通 「湍」の読み・字形・画数・意味
湍
12画
[字訓] はやせ・はやい・うずまく
[説文解字]

[字形] 形声
声符は
(たん)。〔説文〕十一上に「疾き
なり」とあり、〔玄応音義〕に引く〔説文〕にはなお「淺水、沙上を
るるを湍と曰ふ」とみえる。〔淮南子、説山訓〕に「湍
(たんらい)の
」という語があり、早瀬の意。その急なるものは激湍、またその回流する水をいう。水名のときにはセンの音でよむ。[訓義]
1. はやせ、急流。
2. はやい、すみやか。
3. うずまく、めぐる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕湍 ソソグ・セ・ハヤシ・トシ 〔字鏡集〕湍 トホル・ソソグ・ハヤセ・セキ・ハヤキミヅ・ハヤシ・トシ・セ・トキミヅ
[語系]
湍thuan、
zjiuanは声近く、
(すみ)やかに流れる水を湍という。
than、
(瀬)latも声義の関係のある字で、みな水流の急疾なるところをいう。團(団)・摶duanとも声義の通ずるところがあり、〔孟子、告子上〕「性は
ほ湍水のごときなり」の〔注〕に「湍水は圜(ゑん)なり」とあり、
(めぐ)る水をいう。勢いによって回流する意である。[熟語]
湍悍▶・湍激▶・湍決▶・湍険▶・湍沙▶・湍駛▶・湍疾▶・湍瀉▶・湍
▶・湍水▶・湍怒▶・湍瀑▶・湍瀬▶・湍流▶・湍滝▶[下接語]
回湍・急湍・驚湍・軽湍・激湍・懸湍・江湍・洪湍・峻湍・水湍・逝湍・清湍・長湍・飛湍・浮湍・風湍・碧湍・崩湍・奔湍・揚湍・流湍
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

