焼き太刀の(読み)ヤキタチノ

デジタル大辞泉 「焼き太刀の」の意味・読み・例文・類語

やきたち‐の【焼き太刀の】

[枕]
太刀身辺に添える意から、「付かふ」にかかる。
「―辺付かふことはさきくや吾が君」〈・六四一〉
焼き鍛えた太刀は鋭い意から、「」にかかる。
「―利心も我は思ひかねつも」〈・四四七九〉

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精選版 日本国語大辞典 「焼き太刀の」の意味・読み・例文・類語

やきたち‐の【焼太刀の】

  1. 刀を身につけている意で「辺付(へつ)く」にかかる。
    1. [初出の実例]「絶ゆといはばわびしみせむと焼太刀乃(やきたちノ)辺付かふことは幸(さき)くや吾が君」(出典万葉集(8C後)四・六四一)
  2. 刀の鋭い意で、「利(と)し」にかかる。
    1. [初出の実例]「朝宵にねのみし泣けば夜伎多知能(ヤキタチノ)利心(とごころ)も吾(あ)れは思ひかねつも」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四七九)

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