熱伝達率(読み)ねつでんたつりつ(その他表記)heat transfer coefficient

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱伝達率」の意味・わかりやすい解説

熱伝達率
ねつでんたつりつ
heat transfer coefficient

固体表面とそれに接する流体との間の対流による熱伝達において,固体表面の温度ts ,流体の温度を T とすると,単位時間に単位面積を通過する熱量 Q は,Q=α(tst) で表わされ,αを熱伝達率または熱伝達係数という。熱伝達率は,流体の流れが自然対流である場合よりも強制対流の場合が大きく,また伝熱の間に流体が沸騰凝縮などの相変化を起す場合にはさらに大きな値となる。 (→ヌッセルト数 )

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世界大百科事典(旧版)内の熱伝達率の言及

【対流】より

… 対流中の熱の移動,あるいは拡散にとくに注目するとき,これを対流伝熱と呼び,さらに固体壁面と流れの間の熱授受を指すとき,これを熱伝達という。熱伝達において,壁面の単位面積を単位時間に通過する熱量qを,壁面と流体の温度差⊿Tで割った値hq/⊿Tを熱伝達率と呼び,この値が大きいほど熱授受の良好さを示す。流れを代表する寸法をL,流体の熱伝導率をλとしたとき,NuhL/λで定義される無次元数をヌッセルト数Nusselt numberと呼ぶ。…

【伝熱】より

…対流中の熱の移動,あるいは拡散にとくに注目するとき,これを対流伝熱と呼び,さらに固体壁面と流れの間の熱授受を指すとき,これを熱伝達という。熱伝達において,壁面の単位面積を単位時間に通過する熱量qを壁面と流体の温度差⊿Tで除した値を熱伝達率と呼び,熱授受の良好さの程度を示す。自然対流や強制対流での熱の見かけの拡散の速度は,流れの状態が層流か乱流かにより大きく異なる。…

※「熱伝達率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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