片白村(読み)かたじろむら

日本歴史地名大系 「片白村」の解説

片白村
かたじろむら

[現在地名]武雄市橘町たちばなまち片白

杵島きしま山中央部の西麓にあり、長崎街道に沿い、北隣は成瀬なるせ村である。

康永四年(一三四五)二月一七日の中橋尼女子譲状(橘中村家文書)に「又かたしろのやしきとなかさき三反、かたしろのくわんをんにきしん候へく候」とある。

この村には縄文時代の遺物の散布地があり、弥生時代の甕棺群集墓もある。古墳時代の小円墳も背後の杵島山麓に多く、武雄盆地では早い時期に開発された村と考えられている。奈良時代の官道の沿線であったと思われるが史料を欠いている。律令国家成立のとき杵島軍団がこの村に置かれたとの説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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