特約栽培(読み)とくやくさいばい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特約栽培」の意味・わかりやすい解説

特約栽培
とくやくさいばい

ある作目の生産,出荷について企業資本と生産農民との間で契約を取りかわしたうえで行う栽培をいう。生産農民は栽培前に企業資本によって販売額を保障される一方,生産物を独占的に当該企業資本に引渡す義務を負っている。典型例は北海道における二条大麦栽培で,1876年北海道開拓使麦酒醸造場がビール麦付近農家に栽培させ,納入させたことに始り,第2次世界大戦前はビール会社が農家と栽培契約を結んで指導,等級検査なども行なった。戦後はビール麦のほか採種,加工園芸でも行われており,業者が直接指導にあたっているものが多い。

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