由由しげ(読み)ゆゆしげ

精選版 日本国語大辞典 「由由しげ」の意味・読み・例文・類語

ゆゆし‐げ【由由げ】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 形容詞「ゆゆしい」の語幹接尾語「げ」の付いたもの )
  2. 忌み憚るべきさま。見るからにおそれ慎むべきさま。また、縁起でもないと思えるさま。
    1. [初出の実例]「自ら参りて聞えさせんとせしを、ゆゆしげなるさまに思う給へつつみてなん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)
  3. いかにもはなはだしげなさま。また、あまりひどくて、いやになるようなさま。
    1. [初出の実例]「これは翁丸かと見せさせ給ふ。似ては侍れど、これはゆゆしげにこそ侍るめれ」(出典:枕草子(10C終)九)
  4. いかにも非凡なさま。いかにもりっぱであるさま。
    1. [初出の実例]「歌見知りたるけしき、ゆゆしげなりき」(出典:後鳥羽院御口伝(1212‐27頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android