(読み)うずく

精選版 日本国語大辞典 「疼」の意味・読み・例文・類語

うず・く うづく【疼】

〘自カ五(四)〙
① ずきずき痛む。
古今著聞集(1254)一二「その盗人のよみ侍りける、はさまれて足はうづきの郭公(ほととぎす)なきはをれどもとふ人もなし」
② ある感情に刺激されて、心が落ち着かない。うずうずする。
浮世草子御前義経記(1700)八「此程はけしからぬくるわのさびしさ、女郎様立(たち)がうづいてござる内」

ひいら・ぐ ひひらぐ【疼】

〘自ガ四〙 (古くは「ひひらく」。「ひいらく」とも) ひりひりと痛む。ずきずきと痛む。うずく。ひらく。→ひびらく
※地蔵十輪経元慶七年点(883)一「諸の有情悪鬼に持たれて諸の虐(ヒヒラク)病を成すこと」

ひひ・く【疼】

〘自カ四〙 ひりひりする。ひりひりと痛む。
古事記(712)中・歌謡「みつみつし 久米の子らが 垣下に 植ゑし椒(はじかみ) 口比比久(ヒヒク) 我は忘れじ 撃ちてし止まむ」

ひびら・く【疼】

〘自カ四〙 =ひいらぐ
発心集(1216頃か)四「切り焼くが如くうづき、ひびらき、身もほとをりて、堪へ忍ぶべくもあらねば」

うずき うづき【疼】

〘名〙 (動詞「うずく(疼)」の連用形名詞化) うずくこと。ずきずき痛むこと。
※土井本句双紙抄(16C頃)「いたい処に針をたててうみ血をだいてうづきをやむる如くに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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