痕跡元素(読み)こんせきげんそ(その他表記)trace's element

改訂新版 世界大百科事典 「痕跡元素」の意味・わかりやすい解説

痕跡元素 (こんせきげんそ)
trace's element

微量元素ともいい,生体にとって必須ではあるが,必要量のきわめて少量の元素をいう。ミネラルが食物中の量として1日100mg以上必要とされるのに対し,痕跡元素の必要量はそれ以下である。痕跡元素としては,クロムCr,コバルトCo,銅Cu,ヨードI,鉄Fe,マンガンMn,モリブデンMo,セレンSe,亜鉛Zn,フッ素Fなどがある(表)。このうちフッ素はネズミの成長に必須であるが,ヒトに必須であるということは証明されていない。しかしながら,フッ素は虫歯予防ならびに治療において,はっきりした役割を果たしているので,痕跡元素の一つと考えられている。
執筆者:


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...

国際ブッカー賞の用語解説を読む