治療(読み)ちりょう(英語表記)(medical)treatment; healing

  • じりょう
  • ちりょう ‥レウ
  • ちりょう〔レウ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

病気の癒 (いや) しにかかわる行為一般のこと。特定病因論に対応する形で治療体系も発達している。近代療においては,身体の異常を引き起こしていると考えられるウイルス細胞除去抑制が治療とされる。一方,伝統社会においては,病気の原因を自然界からの働きかけ,祖霊の怒り,近親相姦 (そうかん) ,憑依 (ひょうい) などに求めるため,治療も儀礼形態をとる。それゆえ何をもって病気が癒された・治ったとするかは文化的な病気観・健康観による。当該社会に内在するメタファーや伝統社会の呪医が使用する薬草などにも実際の治療効果が認められている。

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デジタル大辞泉の解説

[名](スル)《「ぢりょう」とも》病気やけがをなおすこと。病気や症状を治癒あるいは軽快させるための医療行為。療治。「治療する」

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大辞林 第三版の解説

スル
ちりょう(治療)に同じ。 医師いしやの言ことばを守つて-するで無ければ/魔風恋風 天外
スル
じりょうとも
病気をなおすこと。療治。 歯を-する -費 -室 -法

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (「ぢりょう」とも) 病気やけがをなおすこと。病気の治癒、症状の軽快のために行なう医療行為。療治。
※霊異記(810‐824)上「薬もて治療せ令むるに、終に直らず」
※和英語林集成(初版)(1867)「Jiriyo ヂレウ 治療」
※渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉八二「戦地から後送せられて来る負傷者を治療(チレウ)した」 〔北斉書‐清河王岳伝〕
[語誌](1)「治療」と「療治」はともに古くから用いられてきたが、近世中期後半頃から「治療」が多用されるようになる。これは中国近世に「傷寒論」など医学書に「治療」が多用されていることと関連している。
(2)杉田玄白「蘭東事始‐上」や渡辺崋山「外国事情書」に「療治」が使われており、儒医が好んで「治療」を用いたのに対し、西洋医学を学んだ人は「療治」を用いる傾向が指摘できる。「和蘭字彙」は対訳に「療治」をあてており、「治療」は見られない。
(3)「和英語林集成(初版)」には挙例のほか「Riyōji レウヂ 療治」の形でも出ているが、「ヂレウ」は文章語とされている。
(4)呉音読みのヂリャウが古くから行なわれていたが、明治期には漢音読みのチリャウが優勢になる。

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世界大百科事典内の治療の言及

【医療】より

…病気という名前で呼ばれる個人的状態に対し,それを回復させるか,あるいは悪化を阻止しようとしてとられる行為をいう。その内容は,病気を診断し治療することであるが,実施にあたるのは近代的社会では法律的にその資格を独占的に与えられている医師が中心になるところから,医師の行う行為一般に拡大されることもある。たとえば,美容上の目的をもって行われる手術,避妊処置,人工妊娠中絶,人工受精,体外受精,性転換手術や性ホルモン注射療法などは,病気の回復を目的とはしないが,それらを実施するのに最も安全で確実な技術を提供できると期待されるし,また施設・器材も病気の医療のためのものと共用できることなどから,医師にそれらの行為を限定し,医療の定義のなかに入れられる。…

※「治療」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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