日本大百科全書(ニッポニカ) 「白間津祭」の意味・わかりやすい解説
白間津祭
しらまづまつり
千葉県の日枝(ひえ)神社(南房総(みなみぼうそう)市千倉町白間津(ちくらちょうしらまづ))の5年ごとの祭り。7月14日の宵宮から16日にかけて行われる。15日には御輿(みこし)の盛大なお浜下りがある。神社境内から浜へ向かって、大榊(おおさかき)、トヒラ組、エンヤホウ組、ササラ組、五色旗、巫女(みこ)、御輿、万灯組など華やかな行列が練り歩く。ササラ組はすべて女の子供たちで、手に手に簓(ささら)を持ち、花笠(はながさ)をかぶる。ササラ組の前にナカダチ2人が入る。日天(にってん)、月天(がってん)の作り物をそれぞれ背中に負い、シャグマ(赤く染めた毛)をかぶり、腹に小鼓をつけた男の子で神聖な役とされる。浜下りのお旅所と16日の日枝神社境内で、「御寺踊」「綾(あや)踊」「小切子(こきりこ)踊」などを、子供たちが円陣を組んでササラ歌にあわせて踊る。これらをササラ踊とも白間津踊ともいう。
[萩原秀三郎]