御輿(読み)ミコシ

デジタル大辞泉 「御輿」の意味・読み・例文・類語

み‐こし【×輿/神輿】

神幸のとき、神霊の乗り物とされる輿。形は四角形・六角形・八角形などで、屋根鳳凰ほうおう葱花そうかなどを飾り、台には2本の担ぎ棒をつける。しんよ。おみこし 夏》
(御輿)輿敬称。特に、天皇の乗る輿。
ひんがしの門は四つ足になして、それより―は入らせ給ふ」〈・八〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御輿」の意味・読み・例文・類語

み‐こし【御輿・神輿】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「み」は接頭語 )
  2. ( 御輿 ) 輿を敬っていう語。古くは天皇の乗物を総称していう。
    1. [初出の実例]「乗輿(ミコシ)を夾(はさ)み衛(まも)りて」(出典日本書紀(720)継体即位前(前田本訓))
    2. 「午時ばかりにぞ行幸ある。みこしより降りさせ給ふ程も心もとなく」(出典:栄花物語(1028‐92頃)鳥辺野)
  3. 祭礼のときなど、神体または御霊代(みたましろ)が乗るとされる輿。形は四角形・六角形・八角形などで、屋根の中央に鳳凰(ほうおう)などを飾り、台に二本の棒を貫いて、これを大勢でかつぐ。おみこし。しんよ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「十禅師の御輿(ミコシ)にも箭どもあまた射たてたり」(出典:高野本平家(13C前)一)
  4. ( 「輿」を「腰」にかけて ) 腰をいう。→みこしを上げる

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android