最新 地学事典 「直方エリクソン石」の解説
ちょくほうエリクソンせき
直方エリクソン石
ericssonite-2O
化学組成BaMn2Fe3+(Si2O7)O(OH)の鉱物。2014年に,それまで独立種としていた直方晶系のorthoericssoniteが単斜晶系のericssoniteとポリタイプの関係にあるとされ,ericssonite-2Mとericssonite-2Oに改められた。ここでは日本に産出する直方晶系のポリタイプについて記述する。空間群Pmmn,格子定数a2.030nm, b0.6986, c0.5387,単位格子中4分子含む。板柱状結晶集合体。亜金属光沢,劈開面上では真珠光沢。劈開{100}完全。硬度5.5。比重4.22。黒褐色,条痕暗褐色。二軸性正,屈折率α1.802, β1.840, γ1.888,2V〜50°。エリクソン石族に属する。エリクソン石は,スウェーデンのロングバン鉱床から最初単斜型のものが発見され,のちに同じサンプルから直方型が見つかり,多形として報告された。日本では変成マンガン鉱床の岩手県肘葛鉱山から産出。名称は,スウェーデン生まれの米国の技師,Jhon E. Ericssonにちなむ。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

