…そこで両者のあいだに角製などの袖sleeveを介在させて密着と衝撃緩和とをはかるものもある(デンマーク中石器時代,スイス新石器時代,中国漢代,ニューギニア民族例)。柄をまっすぐな棒状の直柄(なおえ)と先が短く屈曲する膝柄(ひざえ)knee‐shaftとに大別し,膝柄の屈曲部分を斧台footとよんでおく。袖の使用例を含め着装法の各種は図解にゆずる。…
…この先史例および民族例ともに,横斧用には木の幹と枝が分かれる部分を利用し,幹側から斧身をとりつける部分を,枝側から使用者が握る部分を作り出したもの,すなわち膝柄(ひざえ)が多い。また縦斧用には,棒状の直柄(なおえ)を用い,その太い方の端近くに孔をあけ,ここに斧身を挿し入れる場合が多い。福井県鳥浜貝塚で多数見いだされている縦斧用の膝柄は,世界の先史・民族例にも類例をみない。…
※「直柄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」