石漆・瀬〆漆(読み)せしめうるし

精選版 日本国語大辞典 「石漆・瀬〆漆」の意味・読み・例文・類語

せしめ‐うるし【石漆・瀬〆漆】

〘名〙 切って水にひたしておいた漆の木の枝からかき取った漆汁。粘りが強く、接着力が強い。転じて、「せしめる」にかけて、うまく手に入れる、自分の物にするの意に用いられた。
※俳諧・点滴集(1680)三「かきぬるも啓上せしめ漆哉〈一鶴〉」
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)四「何ごころなくふとんのあいだをさぐり見れば、四文ぜに壱本あり。〈略〉なんでもこいつ、せしめうるしと、きた八そっと」

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