朝日日本歴史人物事典 「笠継子」の解説
笠継子
平安前期,嵯峨天皇の侍女。笠縫(または継)の娘,皇子源生の母。弘仁12(821)年に生を出産。承和5(838)年,嵯峨太上天皇の神泉苑行幸に従い,生と共に授位。従四位上から正四位下に進み,嘉祥2(849)年には従三位となった。生は地方の国守を歴任したのち参議となり,貞観14(872)年52歳で病没,このころ継子が生存していたかどうかは不明。なお『本朝皇胤紹運録』は生の母を大原全子とするが,全子の子とされているなかにはほかにも別の女性の子が含まれており,信頼できない。
(西野悠紀子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報