…民家の2階へ上がる階段も,明治以前はこう配の急なはしごのようなものが多く,幕末から明治時代にかけて,2階に客座敷をもつ家が普及するに伴って,こう配が緩く,幅も広い階段が生まれた。なお,この時期には階段の側面に戸棚や引出しをつけた箱階段と呼ばれるものが民家で多く用いられている。日本において大規模な石段がつくられたのは山上にある神社や寺院への参道で,古くは自然石を用いたが,江戸時代には,日光東照宮の奥の院参道や,金刀比羅宮(香川県)の参道のように,切石積みの長大な石段がつくられるようになる。…
…旅籠(はたご)や遊廓の建築でも,二階に客室を設けるものが多くなった。このように二階座敷が普及し始めると,階段もそれまでの急勾配のものからゆるい勾配のものに改められ,町家等では階段の側面に引出しを組みこんだ箱階段も採用された。農家もほとんどは平屋であった。…
※「箱階段」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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