簀(漢字)

普及版 字通 「簀(漢字)」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] サク・サイ
[字訓] すのこ・す・ゆか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は責(せき)。責に積・績のように、細小なるものを連ね重ねる意がある。〔説文〕五上に「牀の棧なり」とあり、簀牀(さくしよう)をいう。〔礼記、檀弓上〕に、曾子が病篤いとき、その用いている臥牀が「にして(くわん)(美麗)たるは、大夫の簀(さく)か」と注意されて、簀を易(か)えて没した話がみえ、それで人の死を易簀(えきさく)という。また簀(す)の子の類をもいう。

[訓義]
1. すのこ、す、たかむしろ。
2. ゆか、とこの枕木
3. さけこし。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕簀 奴留止己(ぬるとこ) 〔和名抄〕簀 功式に云ふ、簀子、須乃古(すのこ) 〔立〕簀 スノコ・ス・イタシキ 〔字鏡集〕簀 スノコ・ス・ユカ・タケノコ・ツチイルルス

[語系]
簀tzhek、tzhieiは声義が近い。〔礼記、檀弓上〕「易簀」の注に「簀とは牀(しやうし)を謂ふなり」とあり、もまた牀簀をいう。〔方言、五〕に「牀~陳楚の、或いは之れをと謂ふ」とみえる。

[熟語]
簀牀簀竹
[下接語]
易簀・家簀・華簀・臥簀・玉簀・煮簀・破簀・敝簀

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報