緩るか(読み)ユルルカ

精選版 日本国語大辞典 「緩るか」の意味・読み・例文・類語

ゆる‐るか【緩るか】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙
  2. ゆるらか(緩━)
    1. [初出の実例]「なよよかなる直衣、しほれよいほどなるかいねりのうちきひとかさね、たれながら帯ゆるるかにて、あゆみいづるに」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
  3. ゆるらか(緩━)
    1. [初出の実例]「月も日もかはりゆけどもひさにふる三室の山といふことを、いとゆるるかにうちいだし給へる」(出典:枕草子(10C終)二三)
    2. 「琵琶の風香調ゆるるかに弾き鳴らしたる、いといみじく聞ゆるに」(出典:更級日記(1059頃))
  4. ゆるらか(緩━)
    1. [初出の実例]「そばのかたに、髪のうちたたなはりてゆるるかなるほど、ながさおしはかられたるに」(出典:能因本枕(10C終)四三)
  5. ゆるらか(緩━)
    1. [初出の実例]「賢に遇ひて自らに寛(ユルルカ)なり」(出典日本書紀(720)推古一二年四月(岩崎本平安中期訓))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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