肩を入れる(読み)カタヲイレル

デジタル大辞泉 「肩を入れる」の意味・読み・例文・類語

かた・れる

肌脱ぎにした着物の袖に手を通す。
《一緒に担うために、物の下に肩を当てる意から》援助する。ひいきする。「女優の卵に―・れる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「肩を入れる」の意味・読み・例文・類語

かた【肩】 を 入(い)れる

  1. 衣類から肩の部分を出していたのを入れる。肌脱ぎになっていたのが着物を着る。
    1. [初出の実例]「まけたる者は肩を入て決拾ををといて、左手にさげはづせる弓を右手に持て堂上する也」(出典:応永本論語抄(1420)八佾第三)
  2. になうために、その物の下へ肩をあてる。転じて、加勢する。味方する。後援する。肩を持つ。
    1. [初出の実例]「かたかくるとはその人につかふる心也。〈略〉世俗に肩をいるると云ふ也」(出典:河海抄(1362頃)八)
    2. 「柳朝もその才分をみとめて特に肩を入れてくれた」(出典:末枯(1917)〈久保田万太郎〉)

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