化学辞典 第2版 「臨界共溶温度」の解説
臨界共溶温度
リンカイキョウヨウオンド
critical solution temperature
互いに任意の割合で均一にまじり合わず,2相をなす2液の混合系の温度を上昇(または低下)させたとき,相互溶解度が増し,均一な1相となるときの最低(または最高)の温度.たとえば,水-フェノール系では臨界溶解温度は65.9 ℃ で,この温度以上ではすべての混合割合で互いに溶け合い1相となる.また,低温で相互溶解度の増加する例もある.たとえば,ニコチン-水の混合物は208 ℃ 以上,60.8 ℃ 以下ではすべての割合で均一に溶解するが,その中間の温度では混合割合により2相に分離する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報