自己潤滑複合材(読み)じこじゅんかつふくごうざい(その他表記)self lubricating composite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自己潤滑複合材」の意味・わかりやすい解説

自己潤滑複合材
じこじゅんかつふくごうざい
self lubricating composite

固体潤滑複合材ともいう。潤滑剤が使用できないような過酷な条件下でも,部材自体で潤滑性能が維持できるように開発された素材。二硫化モリブデン,グラファイトなどの固体潤滑剤と高分子材料との混合物を射出成型して製造したものと,金属粉との混合物を燒結して製造したものとがある。高分子系のものは,室温近傍での潤滑性がよく,ころがり軸受の保持器,歯車などに使用されている。金属系のものは,耐熱性,耐放射線性にすぐれており,原子力用部品の中に組込まれ使用されている。

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