翻訳|lubricant
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二つの面が互いに接触しつつ相対的に運動するとき、接触面における摩擦を軽減し、熱の発生や摩耗損傷を防ぐために用いるものの総称で、液体、半固体、固体潤滑剤の三つに大別される。液体潤滑剤とは潤滑油のことで、石油系と非石油系のものがある。石油系潤滑油は豊富で安価なため、生産量は他の潤滑剤に比べ圧倒的に多い。半固体潤滑剤とはグリースのことで、石油系鉱油を基油とするものと合成品を基油とするものがある。固体潤滑剤にはグラファイト(黒鉛)、二硫化モリブデンなどがあり、油やグリースに混合して用いる場合と単独で用いる場合がある。
[難波征太郎]
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潤滑作用をもつ物質.すなわち,相対的にすべり合う二つの固体面の間に存在して,すべりに対する抵抗を小さくしたり,固体表面の損傷の発生を防止するはたらきをもつ物質のこと.広義には,金属表面の酸化膜など,人為的に固体面間に介在させたものでなくても潤滑剤として機能するものもあり,また冷却液が同時に潤滑剤としてのはたらきを示すなど,意識的に使用されずに潤滑剤となっているものもある.化学製品としての潤滑剤のなかには,黒鉛,二硫化モリブデンのように,主として高温で用いられる固体潤滑剤,半固体状のため潤滑管理上有利なグリース,潤滑条件としてはもっとも高度のものが得られる潤滑油(液体)など,多くの形態のものがある.ジャーナル軸受に用いられる軸受油が潤滑油の一種であるという考え方に従えば,空気軸受における空気のように,気体物質も潤滑剤となりうる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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