船中にて左様な事は申さぬもの(読み)せんちゅうにてさようなことはもうさぬもの

精選版 日本国語大辞典 の解説

せんちゅう【船中】 にて 左様(さよう)な事(こと)は申(もう)さぬもの

  1. ( 謡曲「舟弁慶」に「ああ暫、さやうのことをば船中にては申さぬことにて候」とあるところから ) そのようなことは、この席では禁句だから、言ってはならないの意。左様の事を船中にては申さぬこと。
    1. [初出の実例]「舩(せン)中で左様な事といひつのり」(出典:雑俳・柳多留‐七(1772))
    2. 「『いつでもさうおっしゃるけれど口の様にはまゐりませんよ』『ヲット船中(センチウ)にて左(サ)やうのことはまうさぬものにて候』」(出典:滑稽本・人心覗機関(1814)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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