苗立枯病(読み)なえたちがれびょう

飼料作物病害図鑑 「苗立枯病」の解説

苗立枯病(トウモロコシ)

出芽時に多湿条件にあうと苗が枯死する糸状菌病。種子が感染して出芽しないこともあるが、出芽後3ー4葉時に苗が萎凋枯死することが多い。葉は初め灰色のすじが入ったようになり、この時根は完全に褐変し、表面菌糸に覆われる。病原菌にはピシウムとフザリウムがあり、ピシウムは低温時に、フザリウムは高温時に発生することが多い。

出典 畜産草地研究所飼料作物病害図鑑について 情報

世界大百科事典(旧版)内の苗立枯病の言及

【立枯病】より

…病原は植物によって異なり,ムギ類ではGaumannomyces graminisが,ダイズ,エンドウ,ルピナスではFusarium oxysporumが,ミツバ,キクではRhizoctonia solaniが病原菌となる。また多くの作物が苗時代にしおれたり,胚軸部が侵されて枯死に至ることがあるが,これは苗立枯病といわれる。これも病原は1種類ではない。…

【フハイカビ】より

…鞭毛菌亜門卵菌綱ツユカビ目に含まれる1属の菌類。植物に寄生して苗立枯(なえたちがれ)病,綿腐(わたぐされ)病を起こす病原菌。一般に苗や根の部分を腐敗させて,綿のようなコロニーを形成する。…

※「苗立枯病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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