朝日日本歴史人物事典 「藤原基子」の解説
藤原基子
生年:天禄1頃(970)
平安中期の女官,後一条天皇の乳母。従三位。大弐乳母。父は藤原親明,母は藤原道長嫡妻倫子の乳母。源高雅と結婚し,章任,基任,女子を出産。天皇の側近女官として力を振るい,親族の国司任官などに便宜を図った。娘たちも,後一条天皇の母・藤原彰子(上東門院)の女房となる。女官として一族に富をもたらした典型的な典侍であった。<参考文献>角田文衛「後一条天皇の乳母たち」(『王朝の明暗』)
(服藤早苗)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報