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西アジア音楽 にしアジアおんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

西アジア音楽
にしアジアおんがく

西アジア全体は,広くイスラム文化圏を構成する。イスラム教の聖典コーランには音楽を直接に禁じている句がまったくないのにもかかわらず,イスラム教正統4学派の法学者は,音楽に対し否定的な立場をとった。そのため,キリスト教や仏教の寺院における典礼音楽にあたるものはモスクには存在しないが,コーランの独特な読誦法や祈りの時を告げるアザーン朗唱はきわめて音楽的なものである。また,音楽を「神との合一を達成するための最も有効な方法」と考えるスーフィー思想の流れをくむ宗団では,ゼクルと呼ばれる儀式に音楽舞踊を用い,恍惚状態にいたる。トルコのメフレビー教団のアーインやセマー,イランにおけるタアズィエ (受難劇) や宗教的マスナウィの朗唱,北インドとパキスタンのカッワーリーなどはその例で,また北アフリカには音楽を奏しながら托鉢する修道者ダルウィーシュが多くみられる。そのほか,西アジアにはこうした宗教音楽以外にもさまざまな音楽がある。

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