見透しの六平(読み)みとおしのろくべい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「見透しの六平」の意味・わかりやすい解説

見透しの六平
みとおしのろくべい

昔話。人をだまして、占いの名人であると信じさせることを主題にした笑い話の一つ。男が女房に何日に家に火をつけろと言い置いて旅に出る。旅先で男は、家が焼けているにおいがするという。金持ちと千両の賭(か)けをして勝つ。隣の店で金のかんざしがなくなり、占いを頼まれる。困っていると、店の女中が、自分が隠したが名をいわないでくれと頼みにくる。男は占ったふりをして所在を当てる。殿様の金の玉の行方を占うことになる。キツネが、仲間が殿様の金の玉を池に投げ込んだと話しているのを聞く。池を干すと金の玉が出る。「見透しの六平」とは、にせ占いの名人の名を六平という類話による呼称で、「嘘八卦(うそはっけ)」ともいう。落語の「御神酒徳利(おみきどっくり)」にもなっている。占いの方法にスリルと笑いがあり、人気のある昔話で、外国にもよく知られている。東アジアでは、朝鮮、中国、インド、インドネシアに多く、モンゴル、チベット、ビルマ(ミャンマー)にもある。インドのサンスクリット文学では『カター・サリット・サーガラ』にある。トルコをはじめ、西アジアからヨーロッパにかけても多数の類話がある。

[小島瓔]

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